神話と物語

北欧神話 · 全3章

フェンリルの緊縛

怪物の口に己の手を入れるほど勇敢な神は、ただ一柱だけだった

フェンリルの緊縛

神々は予言によって、フェンリルがラグナロクでオーディンを呑み込むと知っていた。彼らは今のうちに彼を縛ろうと決める。二度、鉄の鎖で縛るが、二度ともフェンリルはたやすく断ち切ってしまう。そこで神々はスヴァルトアールヴヘイムのドワーフに、グレイプニルを鍛えさせる。猫の足音、女の髭、山の根、熊の腱、魚の息、鳥の唾という、六つのありえぬものから作られた紐である。フェンリルは、神の一柱が誠意の証として己の口に手を入れるならばと、縛られることに同意する。名乗り出たのはテュールだけだった。グレイプニルは持ちこたえる。フェンリルはテュールの手を噛みちぎる。彼はラグナロクまで島に縛られたまま留まる。大地が裂け、彼が解き放たれるその時まで。

チャプター

  1. 01あらゆる鎖を凌駕せし狼アプリで
  2. 02断ち切れざる紐、グレイプニルアプリで
  3. 03テュールの手アプリで

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