
ファールバウティは巨人であり、ロキの父である。その名は「残酷な打ち手」あるいは「危険な殴り手」を意味し、嵐あるいは稲妻の力を思わせる。ナルとも呼ばれる女巨人ラウフェイとのあいだに、彼はロキをもうけ、ロキはこうしてヨトゥンの血を引いて生まれながら、アースガルズの神々のなかに住み、策略を巡らせる。ファールバウティ自身は、現存する神話のなかでは何もしない。彼は、ロキの巨人としての血筋を示すためにのみ存在している。それは、ラグナロクのときロキが死者の船ナグルファルを神々に向けて操るに至る、トリックスターの忠誠に走る亀裂である。打ち手が焼き手をもうけ、火花は嵐に属するのである。
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