辞典
神話用語集
どの神話にも登場する用語(ヒュブリス、アイギス、ラグナロク、ドゥアト...)を2文で解説。
ギリシャ神話
- アイギス
- アイギスはゼウスとアテナが持つ神の盾または山羊皮で、ゴルゴンのメドゥーサの首が付けられていることが多い。振るうだけで軍勢を蹴散らしたとされ、英語の 'under the aegis' (庇護のもとに) という表現の語源になっている。
- アンブロシア
- アンブロシアはギリシャの神々の食べ物で、口にした者に不死と永遠の若さを与える。タンタロスのようにこれを盗み味わった人間は、それ自体が伝説になるほど巧妙な罰を受けた。
- クトニオス (冥界神)
- クトニオスとは、ハデスやヘカテのような冥界と大地の深みに属する神々や精霊を指す言葉である。ギリシャ人は彼らへの供犠を夜に行い、供物を天へ掲げる代わりに穴を掘って埋めた。
- エリュシオン
- エリュシオンはギリシャの死後の世界にある楽園で、英雄や神々に愛された魂だけが入れる場所である。他の死者が灰色のアスポデロスの野をさまよう間、住人たちは永遠の陽光と競技と音楽を楽しんだ。
- ヒュブリス
- ヒュブリスとは人間としての分をわきまえない傲慢のことで、ギリシャ神話で最も命取りになる罪である。報復の女神ネメシスは、まさにこれを正すために存在していた。
- イーコール (神の血)
- イーコールはギリシャの神々の血管を血の代わりに流れる黄金色の体液である。人間には猛毒とされ、神の傷に触れただけでも好奇心の強い者は命を落としたという。
- モイライ (運命の三女神)
- モイライは運命の三姉妹で、すべての人の命の糸を紡ぎ、測り、断ち切る。神々の王ゼウスでさえ、彼女たちが定めた糸の長さを覆すことはできなかった。
- ニンフ
- ニンフは泉や木、山や海といった特定の場所に宿る自然の下級女神である。ダフネの月桂樹やこだまとなったエコーの声が物語に現れるとき、その裏には必ずニンフがいる。
- 神託 (オラクル)
- 神託とは、神々が人間の問いに答えるための巫女や聖地のことで、最も有名なのはデルポイの巫女ピュティアである。その予言は理屈のうえでは真実だったが、あまりに曖昧で、読み違えたクロイソスのような王は破滅した。
- ステュクス
- ステュクスは冥界を流れる川で、神々はこの川にかけて破ることのできない誓いを立てた。テティスは息子アキレウスをこの川に浸して不死身にしたが、つかんでいたかかとだけが弱点として残った。
- タルタロス
- タルタロスは冥界のさらに下にある奈落の牢獄で、神々はティタン族をはじめ最悪の敵たちをここに封じた。ホメロスによれば、地上から落とした鉄床がここに届くまで九日かかるという。
- ティタン
- ティタンはウラノスとガイアの子である原初の神々の世代で、ゼウス以前に世界を支配していた。オリュンポスの神々はティタノマキアと呼ばれる十年戦争で彼らを打倒し、その多くをタルタロスへ投げ落とした。
北欧神話
- ビフレスト
- ビフレストは人間の世界ミッドガルドと神々の住むアスガルドを結ぶ、燃える虹の橋である。見張り番ヘイムダルが昼も夜もこの橋を守り、ラグナロクの始まりに角笛を吹く時を待っている。
- エインヘリャル
- エインヘリャルは、ヴァルキュリャに選ばれてオーディンの館ヴァルハラに住む戦死者たちである。彼らは毎日殺し合い、夕食の時間には蘇るという方法で、ラグナロクに備えて鍛錬を続けている。
- ヨトゥン
- ヨトゥンは北欧神話の巨人で、神々と対立する混沌の種族である。ただし常に敵というわけではなく、ロキ自身がヨトゥンであり、トールをはじめ何人もの神がヨトゥンの母を持つ。
- ラグナロク
- ラグナロクは北欧神話で予言された世界の終末で、神々と巨人が互いを滅ぼし合い、世界は炎に包まれて海へ沈む。終末論としては珍しく続編があり、その後に緑の世界が再生する。
- ヴァルハラ
- ヴァルハラはアスガルドにあるオーディンの黄金の館で、戦場で勇敢に死んだ者の半数が迎え入れられる。屋根は盾で葺かれており、住人たちは毎晩よみがえる猪の肉で宴を開く。
- ユグドラシル
- ユグドラシルは北欧神話の九つの世界を枝と根に抱える巨大なトネリコの木である。根元では竜が根をかじり続け、リスのラタトスクが幹を駆け上り駆け下りては悪口を運んでいる。
エジプト神話
- アンク
- アンクは「生命」を意味するエジプトのヒエログリフで、上部に輪のついた十字形をしている。墓の壁画では神々がこれをファラオの口元に差し出しており、文字どおり永遠の命の息吹を手渡している。
- バー
- バーはエジプトの魂のうち最も人格に近い部分で、人間の頭をもつ鳥の姿で描かれる。夜ごと墓を抜け出して自由に飛び回るが、夜明けまでにはミイラのもとへ戻らなければならなかった。
- 死者の書
- 死者の書は、故人とともに埋葬され、冥界の旅路を導くためのエジプトの呪文集である。最後の審判で心臓が試されるとき、合格するために唱えるべき言葉まで正確に書かれている。
- ドゥアト
- ドゥアトはエジプトの冥界で、太陽神ラーが毎夜横断し、死者たちが旅しなければならない危険な領域である。その最後の試練では、死者の心臓がマアトの羽根と天秤にかけられる。
- カー
- カーはエジプトの魂に宿る生命力で、目に見えない分身として人と一緒に生まれる。死後も生き続けるが飲食を必要としたため、エジプト人は墓に供物を絶やさなかった。
- マアト
- マアトは真実と正義と宇宙の秩序を表すエジプトの理念で、ダチョウの羽根を頭につけた女神として擬人化される。死者の審判では、この羽根より重い心臓はすべて怪物アメミットに食われた。
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"神話用語集." MythologyNow, 2026, https://www.mythologynow.app/ja/glossary.Chicago
MythologyNow. "神話用語集." Accessed 2026. https://www.mythologynow.app/ja/glossary.この神話を音声で聴こう
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