北欧神話 · 全3章
ユミル、アウズフムラ、そして最初の創造
神々が生まれる前、世界が生まれる前 ―― そこにあったのは氷と炎と、ただ一つの虚無だけ。

初めにあったのはギンヌンガガプ、あの大いなる虚無だけであった。北からは氷と霧の国ニヴルヘイムが、南からは炎の国ムスペルヘイムが現れた。炎が氷と出会うところに雫が生まれ、その雫から巨人ユミルが命を得た。彼とともに原初の牝牛アウズフムラが現れ、乳の川でユミルを養った。牝牛が塩辛い氷を舐めると、最初の神ブーリが姿を現した。ブーリの息子ボルは女巨人ベストラを娶り、二柱からオーディン、ヴィリ、ヴェーが生まれた。三兄弟はユミルを討ち果たす。そしてその亡骸から世界を造り上げた。肉は大地となり、血は海となり、骨は山々となり、頭蓋骨は空となった。脳髄からは雲を造った。彼の死こそが、あらゆるものの礎なのである。
チャプター
- 01炎と氷のあいだの虚空アプリで
- 02牝牛とブーリを舐め出すことアプリで
- 03ひとつの身体より築かれし世界アプリで
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