エジプト神話 · 全3章
難破した船乗り
ただ一人の生き残りが、すべてを見てきた神なる蛇の支配する島へと流れ着く。

失敗に終わった遠征からの帰路で漂着した船乗りが、ファラオに凶報を伝える心構えをさせるべく、連れに自らの体験を語って聞かせる。彼はかつて、大嵐ののち、ある不思議な島に難破していた。その島を支配していたのは、黄金の鱗をまとい、ラピスラズリの眉を持つ、巨大な神なる蛇であった。蛇は隕石の落下で家族のすべてを失っていた。蛇は船乗りにこう告げた。お前は救われて故郷へ帰るだろう、ただ一つ、この島を忘れずにいてほしい、と。船乗りは果たして救われる。振り返ると ―― 島は消えていた。これは紀元前一八〇〇年頃に成立した、エジプトに現存する最古の冒険譚であり、悲しみと、摂理と、楽園へ戻ることの不可能さを描き出している。
チャプター
- 01岸辺の生き残りアプリで
- 02島の大蛇神アプリで
- 03視座という贈り物アプリで
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